田原凌祐の鍵盤弾き語り日記

広島県出身20歳、キーボード弾き語りシンガーソングライターが未だに青春してる10の理由

ASKA 5年半ぶりライブに行ってきた

2018年11月5日。

ASKA PREMIUM SYMPHONIC COCERT 2018 -THE PRIDE-」初日。

 

この日が来るのをどれだけ待ち続けた事か。

 

忘れもしない2014年5月の事件。長い執行猶予が明けて遂にASKAさんがステージへ戻ってくる。それぞれの想いを胸に、5000人ものファンが東京国際フォーラムに詰めかけました。

 

フォーラムに着いてホールAの敷地内に入ると、大勢のASKAファンで賑やかになっていました。ここへいる皆がこの人の帰りを待っていたんだなと思うと、それだけで既に泣きそうでした。

 

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18時の開場でホールに入ると、凛とした空気が広い会場内を覆い尽くしてました。席は2階だったけど想像してた何倍も近く感じて、全然距離を感じなかった。「Billboard」と映る画面と楽器がセッティングされたステージ。その全てに興奮が収まりませんでした。

 

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今まで何十回もいろんなアーティストのライブに行きましたが、こんなにもドキドキとワクワクで地に足がつかないのは初めてです。フォーラムに向かう道中も、靴紐が解ける度に結ぶ手が尋常じゃないくらい震えてました。

 

開演の19時と同時にブザーが鳴り東京フィルハーモニー交響楽団の方々が登場。大きな拍手が会場内に響き渡ります。続けて指揮者の藤原いくろう先生が。抑えきれない高揚感は休む間もなく、オープニングのSEの演奏が始まりました。

 

優しく心を撫でる音色。このSEが最高だった。あのコンサートを人生最大に楽しみにしてた過去があったからこの選曲が余計に沁みました。

 

本当にいろいろあった。信じられないような事が沢山あった。怒りに震え、悲しみに暮れ、今日が来るなんて誰が予想出来たろう。この4年間を思い返すには十分すぎる時間だった。優しすぎた。肩が大きく震えるほど涙が止まらなかった。言葉なんかなくても、この数分の演奏に今までの時間が集約されてる。そう思った。

 

だからだろう。ここからの2時間半に渡るステージは、過去ではなくひたすらに今が鳴っていたのです。

 

ASKAさんが登場した瞬間、地鳴りのような拍手と歓声が沸き起こりました。復活を告げる第1曲目。予想の遥か上なんて言葉でも表しようがないほどの選曲。驚きのあまり涙が引っ込んだ。

 

全身を使って押し出される声、マイクが行方不明になるほどの距離。何も変わってない大好きな姿。

 

続いての2曲目も驚きだった。今回のセトリを決めるのは相当迷って、何度も変更したと言ってました。それもあってか10年前のシンフォニックの時と選曲が殆ど被ってなくて、これはやるだろうっていう予想も外れっぱなしでした。前半数曲のセトリが凄すぎて、「次は何が来るだろう」っていうワクワク感が会場から漏れ続けてましたね。

 

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3曲終えて最初のMC。緊張感漂うムードの中で開口一番に飛び出したのは、なんとIKKOさんのモノマネ。ASKAさんが選んだ言葉は「お待たせ~!」でした。「待たせたねー」と言うには何か違うから、IKKOさんの波長の中でならその要素を取り込める。完璧なつかみでした。「おかえりー!」が飛び交うと、 大勢詰めかけたマスコミに「ここは使わないで、いつものノリだから」と釘をさしてましたが、やっぱり使われちゃいましたね(笑)

 

謝罪の言葉が今日の場でいらないのは最初のSEが表しきってる。僕はふと『未来の勲章』のMV撮影の時を思い出しました。ファンは恒例の「待たせたねー」が聞けるものだとワクワクしてた。その中でASKAさんはただ一言「ごめん!」って言ったのです。それまでの全てが「ごめん」に集約されていた。

 

あの瞬間にファンはそれまでの色んな事から解放されたような気持ちになった。色んなモヤモヤが吹き飛んだ。長い月日を越えて今その言葉は僕らファン以外のところへ向けられてるし、外野が謝罪どうのこうの言うなら僕は「あのMV撮影日で十分」って返します。

 

開演前まで「遂に復活の日だ!」とか特別な緊張感を抱いていたけど、ただただシンプルに「5年半ぶりのライブ」だという事が全てだなと思いました。事件があったとかそういうのは関係なく、とにかく久々のツアーの初日だという事。だから自然と会場中も笑顔に溢れてて、念の為にポッケに3枚忍ばせていたハンカチも用なしでした。

 

1部、2部制の公演という事で休憩が間に20分入ったのですが、この休憩が気持ちを整理するのに最適で。あと、2部からのASKAさんの声が1部よりも遥かに出てましたね。あのメロディーラインでの高音を出し切るのは相変わらず凄すぎます。還暦だなんて嘘でしょ?

 

休憩が明けて冒頭にMCがあったのですが、これが本当に最高だった。セトリこそ同じであれど、MCが毎回同じ事はないでしょう。きっとそのうち開口一番に「すっからけっちー」と言う日も来るでしょう。

 

ここのMCの言葉と言葉の小さな「間」だったり、表情であったり、二度とないそんな妙が堪らなかった。特に具体的な言葉はなく、ぼやかすように「この曲はねぇ、ほんと」を繰り返してそのまま暗転してイントロ。瞬間で号泣でした。2時間半の中でこの5分間が一番泣きました。ずっと「今」を歌い続けたステージでしたが、この時間だけ少し違った時間が流れてた気がします。

 

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チャゲアスについての話もありました。その話を聞きながら、『My Game Is ASKA』の時に「CHAGE and ASKAで在る為に必要なソロ活動」と言ってたのを思い出しました。

 

ある人は「ソロコンサートならチャゲアスに頼らずにソロ曲だけやればいいのに」って言うでしょう。そんなのno no darlinな発言ですね。本当に頼ってたらヒット曲だけセトリに組み込めばいいんだから。そうじゃないチャゲアス曲もやってくれるというのはファンにとって本当に安心するんです。想いを有耶無耶にする必要はないんだなって。

 

思えば全部のMCで笑わせてもらってました。お茶目さが以前にも増して強くなってる気がします。この4年間を越えての今日だから、どうしてもしんみりなっちゃうもんじゃないですか。でもASKAさんはその雰囲気を作る事なく、エンターテイナーとしてどっしり構えてた。

 

澤近先生がライブ後のTwitterで「後半の畳み掛け」という趣旨のツイートをされてましたが、ほんと後半は畳み掛けでしたね(笑) その怒涛のラッシュで心が揺さぶられまくった中での本編ラスト曲。言葉になりません。

 

心が揺さぶられまくったらそれは自然と行動にも起こるもので、ASKAさんが「ビルボードで立ったら怒られるよ」って笑ってましたが、あれは個人的には感動的な光景でした。間奏で拍手するのがあんなに多かったライブもおそらくないでしょう。

 

とにかく拍手したかった。ありがとうを送りたかった。一曲一曲終わるごとの拍手も物凄い大きかったし、手を突き上げたくなったら突き上げた。あれほどの人数がひとつになった。

 

ASKAさんのブログでもビルボードの人達が「これまで沢山コンサートを開いてきましたが、あれほど温かいお客さんを見たのは初めて」と言っていたと綴られてました。

 

それぞれが様々な想いを抱えて迎えた初日。曲が聴けなくなるほど離れた日々もあったでしょう。お互いに励まし合う声がなければ越えられなかった4年間だったかもしれない。そんな皆さんと一緒にあの一体感を作り上げられた事が僕個人としても本当に嬉しかったです。

 

中盤でも書きましたが「5年半ぶりのライブ」だという事。これが全てです。アンコールラストの曲が答えだと思います。

 

アンコールも終わると会場は総立ち。数分に渡る大きな拍手を送りました。無意識のうちに僕も「ASKA―!」って叫んでました。

 

ASKAさんは最後に「待っていてくれてありがとう」って伝えてステージを去りました。あれ以上の言葉はないよ。全てが救われた気持ちになった。戻ってきてくれて本当に感謝でいっぱいです。

 

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僕が生まれたのは『CODE NAME.2』がリリースされた頃。チャゲアスがデビュー30周年で活動休止した時はまだ小学生でした。CHAGE and ASKAに憧れて生きて来た20年。お陰でミュージャンを目指すようになりました。

 

広島から上京する3ヶ月前に起こった4年前の事件。あの時、全てを失った気持ちになって音楽からも離れました。だけど当時『ASKAさんへ』の動画を作りながら、皆で分かち合うことで前を向けるようになった。やっとASKAさんが本格的に戻ってきた世界の地面を蹴っていけると思うと、僕の人生にとってもこのライブは「初日」でありたいなって思います。

 

ライブ前日のブログで、応援してくれる全ての方々へは勿論と前置きしたうえで「僕が一番貢献しなくてならないのは”ASKA”」だとありましたが、ライブのASKAさんは堪らないほどに”ASKA”でした。ずっと憧れてきた正真正銘のASKAでした。

 

これからも音楽で最高の贅沢をしていきます。タクシードライバーと同じ願いを携えて。